「白い歯で勝負!」

小山市立小山第一小学校四年 鵜養 芽生

 一年生の時真っ赤っか、二年生でもほぼ真っ赤、三年生でもまだまだあちこち赤くてゼロ勝三敗…これ、何の事だか分かりますか? 毎年お母さんとやっている歯こうのそめ出しのけっかと対せんせいせきです。去年まで、私は三年間負け続けていて、毎年とってもくやしい思いをしています。
 私たちの勝負は、とても真けんで、二人でかがみの前にならんだら、気合いを入れて一生けん命に歯をみがきます。いつもの二倍以上の時間をかけて、すみずみまでていねいにみがいたら、いよいよあの赤くて丸い薬を口に入れます。私が、一番ドキドキするしゅん間です。あまい薬をかみくだいて、したで歯にぬっている時は、「あぁ、こんなにたっぷりぬって大じょうぶかな?」と、いつも心配になります。
 口の中が真っ赤になって、全部の歯にぬり終わったら、次はたっぷりのお水で口をすすぎます。私は、お母さんよりも、二~三回多くうがいをします。「少しでも赤いのが落ちるかな」と、思うからです。
 しかし、けっかは毎年私の負け。私の口の中が、最初に書いた様に真っ赤なのに対して、お母さんの口の中は、ほとんど赤い所がないのです。去年は、真っ白でした。一生けん命さがしても、赤い部分がないのです。私はがっかりして、つまらなくなり、
「勝負をやめたくなった。」
と、言うと、お母さんは歯を真っ白にする事ができたヒミツを教えてくれました。
 実は、お母さんは、その前の月に歯医者さんへ行って、歯間ブラシやフロスという道具を使った本かくてきな歯のみがき方を教えてもらって来たのだそうです。「ずるい!」と、私は思いました。でもすぐに、「むし歯もないのにどうして歯医者さんに行ったのだろう?」と思いました。すると、お母さんは、
「気持ちよくお仕事するためにも、悪い所がないか見てもらいに行ったんだよ。」
と、言いました。
 その時教えてもらった話によると、歯のけんこうは体全体のけんこうに、とってもえいきょうするそうです。むし歯になったら、その歯がいたいだけでなく、むし歯きんが体中をかけめぐり、あちこちで悪さをするそうです。また、歯医者さんはお母さんの口の中から取ったきんをかく大して見せてくれたそうです。きれいにみがいたつもりの口の中に色々な形のきんがいて、動いている事にショックを受けたそうです。想ぞうしたら私もゾッとしました。でも、歯医者さんによると、どんなにきれいに見える口の中にも、必ずいくつかのきんはいるそうです。
 そんなきれいな口のお母さんが私は自まんです。
 来年こそは私もピカピカの歯で、お母さんと引き分けたいです。

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